退院して家に戻るとついつい動く。
でも今日はそんなに痛くない…。
昼ごろ、父が来た。
わざわざじゃなくて、母を迎えに行く時間を間違えたから、ちょっと時間つぶしさせてということで。ちなみに父は気を使って嘘をついて顔を見に来るようなタイプではない。
調子はどうだとか、あまり無理するなとか、一般的なやり取りのあと、今後の予定も簡単に説明しておいた。
乳房再建のために、先だけどもう一度入院することになると思うと話すと「それは治療とは関係ないじゃないか」と言われ、暗に(それをする必要あるのか?)と聞かれたのもわかり、それはそうなんだけど…と、ちょっと複雑な気持ちになる。
さらに抗ガン剤もすることになると思う、そうなると髪も抜ける、と話しているときに、私が極力明るく「まぁウイッグかぶるわ」と言うと、「そんなの要らんだろ!」と。
小学校は学校行事で人に会うことも多いし、授業参観なんかもあるし…と言っても、「帽子とマスクで行ったらいい。そんな見た目のことより、病気のことを最優先しろ!」と。
…この瞬間。
誤魔化してた自分の気持ちが溢れ、
「そんなん、当たり前でしょ!」
と叫んでしまい、涙が止まらなくなってしまいました。
それを見てさすがに父も慌てて「スマン、スマン」と謝ってました。
実は、乳がんがわかってからも、あまり泣いてません。
ちゃんと泣いたのは今日がたぶん2回目。
1回目は、リンパ浮腫の注意事項を聞いたあとに「私はもはや、健康体じゃないんだ。しかも一生そうなんだ。」と自覚した時。
たぶん、心のどこかで「泣くほどのことじゃない(たいしたことない、命の心配するほどじゃない)」って思いたいし、思ってるから泣かないんだと思う。
深刻だけどそこまで深刻じゃない。
でも、決して楽観視してるわけじゃなくて、大丈夫だ!って自分に言い聞かせてるんだって気づいた。