乳がん専門の先生のようだった。女の先生。
目の前で2年前と今回のマンモグラフィを見比べる。
「あー。これか」
といって指差した所に、白い点々があった。
想像していたのと違って、本当に小さい点々がまとまって映っていた。
確かに、2年前のX線写真には写っていない。(たぶん)
先生がすぐに「これか」と言ったので、がん特有の見え方なんだなと思った。
「自覚症状は?」「ありません」
「しこりは?」「自分ではわかりません」
「じゃ、エコーしますね」
ということで、エコーして探す。
「これかなー?わからないなぁ」
かなり長い時間エコーしたけど、これだというのは見えなかった。
触診しても同じくわからなかった。
「でも、見えないことはいいことですよ。まだ小さいということだから。がんだったとしても、命の心配まではしなくていいと思いますよ。」的なことを言ってくれた。
でももう先生の中では、ある程度確信しているようだった。
「細胞とって検査したいけど、ここではできないのでできる病院に行ってもらうんだけど、住んでるのどこかな?」
「○○市です。」
「あー。それならよかった。○○クリニック、○○市なんだけど来れるかな?そこがいいと思いますよ。細胞診にかかる時間がね、他の病院よりだと1時間以上かかるところが40分くらいで早いし。私もそこから来てるんだけど。紹介状も書きますから」
なんだかバタバタと、次はそこに行くことが決まってしまった。
「受付で日時とか予約してくれるんで」
といって、そこでの受診は終わった。
たぶん、ほとんどの人がそのフローに乗っているみたい。前の人も同じその病院に予約をしてもらっていた。
私も予約してもらったら、一番早い日時が7月1日だった。
最初の電話を受けてからネットで少し調べたけど、「乳がん確定までに季節が変わった」というような内容のブログもあったし、時間がかかるとは覚悟していたけど、やっぱり本当に時間がかかるみたい。
マンモグラフィのフィルムと紹介状を預かって帰る。